鼻プロテーゼの形について知りたい
鼻プロテーゼには、I型とL型の2種類があります。どちらのプロテーゼが優れているのかという質問を受けることがありますが、どちらが優れているとか劣っているとかと言ったことはありません。その方の状況やご希望によりI型とL型を使い分けるのが本来の考え方ですが、クリニックによっては技術習得が容易なI型のみを行っているところもあるようです。
I型プロテーゼ
I型プロテーゼの利点は何と言っても技術習得が容易で、誰がやっても比較的安定した効果が出ることです。しかしプロテーゼのみで鼻先の加工をすることはできないので、ダンゴ鼻の方にはやや不向きです。またグラグラ動きやすいという欠点があります。
I型プロテーゼの特徴を下記にまとめました。参考にしてください。
- 鼻筋のみを高くしたい方に適しています。
- 鼻先とプロテーゼの境目が分からず、非常に自然な仕上がりになります。
- L型プロテーゼに比較して技術的に容易です。
- 固定力が弱くプロテーゼがグラグラ動くことがあります。
- 鼻尖の形成はI型プロテーゼでは不可能であり、同時に耳介軟骨移植が必要になります。
- 鼻翼・鼻尖修正などの手術と組み合わせる場合があります。
L型プロテーゼ
L型プロテーゼの利点はプロテーゼのみにより鼻根から鼻尖まで形成が可能なワンランク上のプロテーゼ隆鼻手術です。グラグラ動くということも少なくなります。ただし加工や挿入が技術的に難しいので、経験豊富な先生にお願いする必要があります。下記にL型プロテーゼの特徴をまとめました。
- 鼻筋から鼻先までをプロテーゼのみでデザインすることが出来ます。
- 鼻筋だけでなく鼻尖(鼻先)にも高さを出す事が出来ます。
- プロテーゼの加工や挿入は技術的にI型プロテーゼより難しくなります。
- 技術的に上級の先生にやってもらうことにより自然で上品な鼻になります。
- 加工の方法によっては鼻先が赤くなったり飛び出して来きたりすることがあります。
- 技術的に難しいのでL型プロテーゼを嫌う先生もおられます。
- L型プロテーゼに対応した技術を持った先生にお願いする必要があります。
鼻プロテーゼ入替え手術
術前
術後35日目
20歳、女性。鼻プロテーゼ入替え手術 I型からL型へ入替え
9年前に某美容外科でI型プロテーゼを入れた症例です。プロテーゼが浮き上がる、鼻根部が低い、鼻尖が丸いなど不満が残り、御相談いただきました。I型プロテーゼをL型に入れ替えることで解決すると考えられました。L型に入れ替えてスッキリした鼻になりました。プロテーゼの入替えの御相談は非常に多く、いろいろなパターンが考えられます。I型からL型に入れ替えることもあれば、その逆でL型をI型に入れ替えることもあります。鼻尖の高さが足りない、鼻尖が丸くなっている場合はL型のプロテーゼを用いることにより改善させることができます。